角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「ほんと、ですね」


恋って、人まで変えちゃう。


「この先、瑠衣がどんどん可愛くなっていくって考えると嬉しいけど、なんかやだ」


えっ、私が可愛くなるのが嫌なの……。


「先輩、私のこと嫌い…ですか?」

「じゃなくて!! 俺はすげー嬉しいけど、その分他のやつに見られるって考えるとムカつくから」


あっ、それって嫉妬……。


「できることなら俺だけしか見えないところに閉じ込めたい。俺だけしか見えないようにしたくなる」


もしかして、先輩も不安だったりするのかな。

私と一緒なのかな……。


「あの、先輩……」

「ん?」

「私……今もこれからも先輩のことしか、見えてませんから」


きっと、先輩だけ。

好きになるのは、心が動くのは先輩だけ。


「私は……先輩のことをずっと好きです……だから、安心して、ください」


こんなこと言うのは、すごく恥ずかしい。

でも、先輩に安心してほしかった。
< 250 / 280 >

この作品をシェア

pagetop