角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
「うーん、でも……」
仮にお菓子がおいしかったのだとしても。
これからどうするべきなのかなぁ。先輩、すごく人気者みたいだし……私が先輩のそばにいたら誤解されちゃうよね。
「まさか瑠衣、先輩からの提案を断るつもり?」
「いやっあのね、決まったわけじゃないけど、迷ってはいる……かなぁ……」
弱々しくつぶやくと、「迷うことないじゃん!」と詰め寄るつばきちゃん。
「せっかく先輩からそんな提案があるのにもったいない! できることなら私が変わりたいくらい!」
ううっ、つばきちゃんの圧が強い……。それにもったいないって言われても、平野先輩がそんなにすごい人だったなんて知らなかったし……。
私は、平穏な生活を送りたいもんっ。
「じゃあ……つばきちゃん変わる?」
「変わりたいけど私には無理!」