角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

先輩がおいしくないって言うとは思わないけど、でも……お口に合わなかったらどうしようとか、この前のはおいしく作れたけど今回のお菓子をまた褒めてもらえるとは限らないとか。

考えたらキリがない……。


「瑠衣のお菓子はどれもおいしいよ? 私、実際に食べてるから分かるけど」

「う、うーんでも……」


勇気がなくて迷っていると、


「迷ってる暇あるなら早く先輩に連絡しちゃいなよ。先輩の連絡先知ってるんでしょ? 瑠衣が連絡しないなら私がしてもいいけど」


ニヤニヤと何やら企んでいるつばきちゃん。


「いっ、いい! 自分で連絡するから!」


絶対、よからぬこと送るに決まってるもん。


早速スマホを取り出して、画面とにらめっこ。

なんて送ろう……


お菓子作ったんですけど、食べませんか?


これでおかしくないかなぁ……


「送った?」

「ううん、まだ」

「もう〜、じれったいなぁ」
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