角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
苦笑いをしたつばきちゃんは、身を乗り出しすとスマホに手を伸ばし「早く送信ボタン押しちゃえ!」と勝手にタップする。
うそっ、そんな……。
「あ、ああ〜……!」
私の打った文字は、先輩の元へ送られてしまう。
「つばきちゃんなんてことするの……っ!」
「瑠衣がなかなかボタン押さなくてじれったかったんだもん」
「だからって……!」
抗議しようと思ったら、ピコンッと通知音が鳴る。
「あ、先輩から返信きたみたいだよ」
「え、ええっ……うそっ……」
だってまだ一分も経ってないのに……。
「それより先輩なんて?」
つばきちゃんが急かすから、慌てて内容を確認する。
「食べる……だって」
「ほら、やっぱり〜」
──ピコンッ、もうひとつ通知音。
「えっ……ど、どうしよう」
「どうしようって、なにが?」