角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

***


待ちに待ったお昼休みになり、友達の琴原(ことはら)つばきちゃんがいる席に駆け寄った。


「つばきちゃんお昼食べよう!」

「うん。あ、でもその前にジュース買いに行ってもいい?」

「うんっ、いいよ!」


お財布だけを持ったつばきちゃんと一緒に購買に向かう。


「瑠依、お昼が一番わくわくしてるね」

「だってお弁当食べるのが楽しみなんだもんっ!」


琴原つばさちゃんとは、高校の入学式のときに知り合ったお友達。それから何をするにも一緒で仲良しなの。

ふんわりしたショートボブがチャームポイントでおめめぱっちりで可愛くて、私が困っているとすぐに助けてくれる頼りになるお姉ちゃんみたいな存在。


「瑠依は恋よりも食べ物に夢中だよね」

「いいじゃん、お弁当大好きなんだもん。それに恋とかよく分からないし」


今日のお弁当には私の大好きな甘い卵焼きが入っていると朝、お母さんが言っていた。
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