角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
……っ愛情……?!
いや、たしかに思いは込めたと思うけど……。
「だから俺も胃袋掴まれたんだろうな。うん、納得」
口元を緩めた先輩は、なぜか満足そう。
「えっ……?」
胃袋、掴まれた?
「しかも今なんて瑠衣しか見えてないし、俺相当惚れたんだろうな」
私しか見えて、いない?
「無自覚なところもずるいよな。でも、可愛いから許しちゃうんだけど」
私を見つめて、クスッと笑う先輩。
「えっと、あの……?」
先輩は、なにを言っているんだろう……。
「そのうち俺のものにするつもりだけど、瑠衣はまだなにも分からないままでいいよ」
私の髪の毛を一掬いする先輩。
髪の毛一本一本に神経が通っているみたいに、全身がどきどきしてる。
「だからさ、また瑠衣のおいしいお菓子食べさせてよ」
すごく、どきどきしてるのに……
先輩にお菓子を褒められると、嬉しくて。
「……は、はい」
断ることなんて、できなかった。