角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

どうやって、好きって気づくんだろう……。

なにかヒントみたいなものはあったりするのかなぁ。私にも分かるのかな。


「少し目が合うだけでどきどきするし、しゃべるときだってうまくしゃべれなかったり……」


おしゃべりをするつばきちゃんの表情は、まるで乙女そのもののようで。

すごく可愛い。


「まぁでも、ずーっと片想いだったんだけどね!」

「えっ……告白は?」

「できなかった。勇気がなくて!」


そっか、そうだったんだ……。
つばきちゃんでも勇気が出ないときもあるんだ。


「だけどね、恋ってほんとに楽しいの! 片想いは苦しいだけなんて言う人もいるけど、私にとっては楽しいことばかりだったなぁ」

「片想いって苦しいの?」

「うーん、人によるんだろうけど、片想いって文字通り一方通行の恋じゃん? 人によっては苦しいって思う人もいるみたいだよ」


ええっ、なんか嫌だなぁ……。

苦しいとか痛いとか、そういうのは苦手。
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