角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「ええっ、よく分からなかった? そこまで言われてて?」


驚いた顔を浮かべて、私を見るつばきちゃん。


「だってそれってある意味、告は……ん"んっ! なんでもない」

「え? でも、つばきちゃん、今……」


なにか言いかけてなかったかな……。


「ううん! ほんとに、なんでもないから気にしないで。というか忘れて!」


両肩に手をついてお願いされてしまうから、小さく頷くほかなくて。


「先輩はどうしてあんなこと言ったんだろう……」


私がいきなり恋について聞いたから?

お菓子をあげてるから、先輩は私に気を遣ってくれたのかな。

うーん……どっちも違うような気もするけど……。


「瑠衣が気になるようなら先輩に直接聞いてみたら?」

「へっ……私が、直接?」

「だってその方が手っ取り早いんじゃない」


うーん……。たしかに先輩なら教えてくれるかもしれないけど……あっ、でも、この前も結局はぐらかされちゃったし……。
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