角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。
*第二章*

既読のつかないメッセージ





【お菓子作ったんですけど、今日食べますか?】


2限目の休み時間、先輩にメッセージを送ってみるが既読が付かない。


「先輩、どうだって?」

「それが…まだ連絡が来なくて……」

「えー、先輩いつもならすぐ連絡返ってくるのにどうしたんだろうね」

「う、うん……」


お菓子のことになると、どんなことでも差し置いてでも返事が来そうなのに。

いや、それは言い過ぎだよね……。


体調が悪いとか?

それとも何か他の用事があるとか……


「もしかしたら先輩、すでに待ってたりするかもよ。行ってみたら?」


待ってるなら、返信がありそうだけど……でも。


「うん、そうしてみようかな」


作ったお菓子を胸に抱えて、席から立ち上がる。


「じゃあ、行ってくるね」

「いってらっしゃーい」


先輩が待っているであろう非常階段に急いだ。


「……あれ、先輩いない」


いつもなら先に来て待っているはずの先輩が、今日はどこにもいなかった。


おかしいなぁ……。私よりいつも早く来てるのに。


連絡をしたアプリを開いてみるが、既読になっていなかった。
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