初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜
なのに、可哀想? 理解ができない。
だけど、恋は良いものだと語るあの表情が、俺を冷えた目で睨みつけたあの視線が、言葉が、どうしようもなく心を抉ってくる。
感じたことのない、甘い痛みだ。
ふわふわと足取りがおぼつかなくなる、酩酊している感覚。
「また会いてー。……話したい」
無意識に素直な言葉が溢れ、口元を手で覆う。
ああ、そうか。そうだ。
また会いたいんだ、あの子に、俺は。
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