初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜



 何はともあれ、これから飲むフラペチーノは、ずっと飲みたいと思っていたのにタイミングを逃していた物だ。


 諦めていたのに、私が話したことを新田さんが覚えていてくれたのは意外だったけど。


 スマホのSNSを確認しながら、ソワソワと新田さんが来るのを待っていると、向かい側の席に人影が。



「ありがとうござい、ま」



 新田さんだと思い私は顔を上げ、直ぐに青ざめる。
 


「久しぶり、香苗」



 目の前の席に、フラペチーノを持った彼氏が腰を下ろしていたからだ。


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