初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜
「つーか、本当はマジで行ってほしくねーんだけど。……どうしてもダメ?」
騒いでダメなら色気で押すってか……!!
す、すごいぞこれ。並の女なら一発KOの孕ませボイスだ。
珍しくすぐに言葉が出なかった。
だけど、私は日頃から新田さんの駄々には慣れている女。ここで折れるわけには行かない。
「どうしてもダメです」
「ダメか〜〜〜〜」
色気を引っ込めた新田さんは離れていく事なく私の首筋にぐりぐりと額を擦り付けた。
ふわふわと香るシャンプーやら香水やらとにかく良い匂いが近すぎて、私はその肩をグーで殴る。