初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜
「近いです。距離感」
「マーキングしてんだから大人しくしろよ俺も我慢するから」
「マーキングって……犬?」
「飲み過ぎんなよマジ心配……」
心配って何が心配なの。
比較的大人しいグループのみんなで楽しく飲むだけだ。
困惑しているこっちを他所に、新田さんはブツブツ文句を言い続ける。
もうここまで私の時間を独占して尚、貪欲になるのなら、いっその事告白でもなんでもしてくれたらいいのに。
そしたら、私も頷けるのに。
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