初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜
「絶対に失敗したくねーんだよ」
「ふぅん」
「ああもう、恋ってすげーもやもやすんな。いい事ばっかじゃねーのかよ」
「そりゃあ他人が関わってくるんだから、当たり前だろ」
「はぁーーーー」
「好きなら好きでいいだろ。逆にそこまで彼氏面しといて付き合ってないとかわけわかんない。こうやって押しかけられるのも迷惑だから早く告白しろ。以上」
「以上ってお前っ」
「夕方からバイトだろ! いい加減帰れ! 俺は今日デートなんだよ!」
友人は食事を終えウダウダする俺の背中を蹴って追い出した。
追い出された俺は、友人宅のアパートの階段を下りながら今後のことを考える。