もう一度、その声が聞きたかった【完結】
「そうです。
私たちは大学時代に知り合ってます。
2年間、お付き合いをしていました。
そして、1ヶ月前に5年ぶりに仕事で再会しました。
隠しててごめんなさい。

あなたの記憶から私がいなくなったのは
私が全て悪いんです。
思い出したくないほどに傷付けてしまった。
なので無理して思い出す必要はありません。

再会したこともきっと嫌だったはずなのに
またあなたを傷付けてしまってごめんなさい。
あなたと会うのは今日で最後にします。

あの日、助けて頂いた事は凄く感謝しています。ありがとうございました。
怪我が治るまでお大事にしてください。」


私は一方的に話をして立ち上がり
頭を下げカフェを後にした。

彼の方から''待って!''と聞こえたが
私は振り返らずにその場をあとにした。

私は急いでタクシーに乗り込み家に帰る。

部屋に入ると涙が溢れた。
胸が苦しい。

彼は私といると不幸になる。
もう彼とは関わってはいけないのだ。
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