もう一度、その声が聞きたかった【完結】
14:取り戻したい記憶
(圭介 side)
退院からしばらく自宅休養していたが
来週月曜日からの職場復帰を前に
会社に挨拶に行った。
ここ1ヶ月の記憶はないが
仕事にはさほど影響はなさそうだった。
俺が失った記憶は彼女に関係するであろう内容だけだった。
やはり話を聞かなければならない。
週末、俺は東京へ向かった。
大学時代の友達だという向井優希に会うため。
彼とは東京駅で会い、
彼が用意してくれた個室料亭で食事をする。
「今日は時間とってくれて、ありがとう。」
『おぅ…、大変だったな。あれから記憶はどうなった?』
「失ったままだ。変わらない。」
『そうか…。俺のことは優希って呼んでくれ。なにから話そうか…。』
彼は入学してから俺と出会って仲良くなった事など順番に話してくれた。
退院からしばらく自宅休養していたが
来週月曜日からの職場復帰を前に
会社に挨拶に行った。
ここ1ヶ月の記憶はないが
仕事にはさほど影響はなさそうだった。
俺が失った記憶は彼女に関係するであろう内容だけだった。
やはり話を聞かなければならない。
週末、俺は東京へ向かった。
大学時代の友達だという向井優希に会うため。
彼とは東京駅で会い、
彼が用意してくれた個室料亭で食事をする。
「今日は時間とってくれて、ありがとう。」
『おぅ…、大変だったな。あれから記憶はどうなった?』
「失ったままだ。変わらない。」
『そうか…。俺のことは優希って呼んでくれ。なにから話そうか…。』
彼は入学してから俺と出会って仲良くなった事など順番に話してくれた。