もう一度、その声が聞きたかった【完結】
広いレストランホールには
正装した男女がざっと50人ぐらいいて
立食パーティーのような雰囲気。

前方には高砂があり
遠くて顔は見えないが
白いドレスを着ている女性と
グレーのタキシードを着た男性が座っている。

「圭介…これって…」

どう見てもどう考えても
ウェディングパーティーだ。

『さくら、ついて来て。』

私の手を握り前方へ進んで行く彼。
私はこの状況を理解できないまま
素直に彼に着いていく。

高砂に座っている女性と目が合う。

『……ウソ……さくら…?』

彼女の目が大きく見開き瞳が揺れる。
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