もう一度、その声が聞きたかった【完結】
19:過去の真実
ホテルに着くとエレベーターに乗り
最上階のラウンジに入った。

景色が楽しめる窓側のソファに座る。
彼はビール、私はカクテルを飲む。

彼は少し疲れた様子でネクタイを緩める。

『昼の挙式から参列したからさすがに疲れた。
良い式だったけどな。』

「2人とも幸せそうだったね。
会わせてくれてありがとう。」

『なぁ、今日俺と会う事は彼氏に伝えた?』

「…彼とは年明けてすぐに別れた。」

『そうか…。俺のせいか?』

「ううん、私のせい。
彼の想いを受け止めてあげられなかったから…
少しずつ気持ちのズレが生じてたんだと思う。」

『そうか…。
さくらは別れたばかりで悪いけど
この前言ったこと、ちゃんと考えてくれないか?
俺はさくらがずっと好きだ。もう一度やり直したいんだ。』


(彼に打ち明けるには今しかない…!)
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