もう一度、その声が聞きたかった【完結】

01:私と彼

私は、倉木さくら（ｸﾗｷ ｻｸﾗ）26歳

関東で10店舗構える生活雑貨を販売する
【style me(ｽﾀｲﾙ ﾐｰ)】を経営している
株式会社 LIFE style（ﾗｲﾌｽﾀｲﾙ）で働いている。


梅雨明けした初夏。
私は来月オープンする
大阪の新店舗の店長を任され
開店準備に追われていた。
会社初の関西への出店…自然と気合いが入る。
４年目にして新たな挑戦。
キャリアを積むには絶好のチャンスだ。


東京本社のミーティングルーム
今日は朝から打ち合わせday

『倉木、お疲れ様。
ノベルティ企画の資料確認してくれた？』

「やっぱり森谷さんは凄いですね！
あの【Waz(ﾜｽﾞ)】とコラボだなんて。」

『だろ。倉木が入社した時
【Waz(ﾜｽﾞ)】のアロマキャンドルが好きで
うちの店で働き出したって聞いたから。
新境地で頑張る倉木を応援したいわけよ！』


『いい先輩をもって幸せだな！』


私の頭をわしゃわしゃしながら
とびきりの笑顔を向ける彼は


私の3年先輩の森谷勇人(ﾓﾘﾔ ﾕｳﾄ) 30歳
商品・販売戦略等を任される
ＭＤ(ﾏｰﾁｬﾝﾀﾞｲｻﾞｰ)をしている。