もう一度、その声が聞きたかった【完結】
大阪駅に着いたのはお昼前だった。

駅ナカのカフェでランチをしてから
不動産屋さんを訪ねた。

あらかじめメールでやりとりしていたので
スムーズに内見する事が出来た。

5件見て廻り最後の方に内見した
同じ地区の2件で迷っていた。

今日、物件周辺の夜の雰囲気は知れたので
明日の朝、もう一度迷ってる2件を見せてもらう事にした。


「森谷さん、付き合ってもらって
ありがとうごさいます。」

『楽しかったよ。俺もあの2件がセキュリティ面も夜の街の感じも良いと思うよ。』

「そうですね。夜遅くの帰宅が多いし、
帰り道は街灯が多くて明るい方がいいですよね。」

『ホテルでチェックインしてから
ご飯行こうか。』

今朝、新幹線に乗っている間に
予約したホテルへと向かった。
シングルが満室でダブルになってしまった。

『昨日も一緒のベッドで眠ったのに
気にしなくて良くないか…?』

彼は笑いながら言う。

私だけ変に意識してるみたいになってしまった。
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