もう一度、その声が聞きたかった【完結】
私は彼氏が出来ても長くは続かない。

相手から好意を寄せられ
付き合ってはみるものの好きにはなれず。
徐々に相手にもそれが伝わり最終的には
性欲を満たすだけの関係に変わってしまい
私から別れを告げるのだった。


こんなに仲の良い私たちだが
彼は彼女の話をほとんどしない。

私はいいチャンスだと思い
思い切って話をふる。


「森谷さんは、彼女さんと長いんでしたっけ?
前にちらっと社内で噂されてるの聞きました。」

『あぁ。5年ぐらいかな。けど先月別れた。』

「えっ。どうしてですか?」

『ここ1年ぐらいはお互い仕事優先だったし、
俺もあまり構ってなかったから、
気付いたら彼女、他に男作ってた。
しかもそいつとデキ婚だと。』


私はあまりの衝撃に唐揚げを掴む箸が固る。
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