もう一度、その声が聞きたかった【完結】
お互い熱くなった体を抱きしめ合う。

『さくら…好きだ…』

「ゆ…うと…す…き…」


無意識に出た言葉に私の目から涙が流れる。

私は自分自身に確かめるように…

「…すき…なの…」

私はやっと自分の気持ちに気付いた。

彼は一瞬目を見開いたが
すぐに目を細め笑顔になった。

彼の少し目が潤んでいる気がする。

『さくら、ありがとう。
心を開いてくれて。』

私は涙が止まらなくなった。

想像越えの大号泣に彼があたふたしている。

色々と片付けをして
私の体も拭いてパジャマも着せてくれた。

そして水を飲ませてくれて
やっと落ち着いた私。

「なんか、ごめんね…。
自分でもビックリした。」

『大丈夫だ。
あぁ、明日帰りたくないな…。
離れたくない。』

「勇人、好きだよ。」

彼は顔を隠くように私を抱きしめた。
彼の耳は真っ赤になっていて
私の心には温かくて幸せな気持ちが
溢れていった。
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