もう一度、その声が聞きたかった【完結】
撫でてくれる手に安心して
徐々に呼吸が落ち着き
やっと彼の顔を見ることができた。


『大丈夫か?』

「は、い。」


すごく混乱した。
もう5年も経つのに、、、。


"フラッシュバック"というやつだ。


私は彼に寄りかかっているのに気づき
慌てて立ち上がるが
フラついてしまい、また彼に抱きしめられた。



『過呼吸だろ?、、、よくなるのか?』

私は首を横に振った。
涙が止まらず頬を伝う。



彼はタクシーを捕まえると
私を奥に押し込み一緒に乗車する。


『1人で帰すの心配だから、
今日は俺ん家にこい。』



私は黙ってうなずいた。
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