もう一度、その声が聞きたかった【完結】
タクシーの中、沈黙が続く。
ほんの数十分がものすごく長く感じた。

彼はマンションに着くと
オートロックを解除して
エレベーターに乗り込む。

私は彼の後ろを静かについて行った。

彼の部屋に着き、玄関で立ち止まる。


(私、本当に入っていいのかな、、、)


彼との関係が変わってしまいそうで
怖かった。

そんな私を見て
彼はそっと手を差し出して、、、


『おいで。』


私は導かれるように彼の手を掴み
部屋の中に入った。
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