リサイクルショップ おおたき
開
黄色地に『リサイクルショップおおたき』とポップな書体で印字されたそのエプロンが、男の異様さを際立たせていた。
肩まで伸ばした髪、無精髭を生やしたその男は、スポンジがはみ出たフェイクレザーのソファに、その巨躯をやや折り曲げるようにして座る。
なにかひとつ気に障ることを言えばたちまち暴力を振るってきそうな雰囲気だが、これは生来のものであり、本人に凄んでいるとか、相手を威嚇しようとかいう気持ちはこれっぽっちもない。
男はたった一言、「で?」と発した。
その男とテーブルを挟んで向かい合うのは背筋がしゃんとした青年だ。凶暴な野獣のような男を前にしているにも関わらず、その細面に怯えの色はない。
「で、とは?」と、青年は真顔で応じた。
エプロン姿の顔だけ野獣、店長・大滝威吹は、「いつから働けんの」と続ける。
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