リサイクルショップ おおたき

「……かけてた」

「じゃあ安見さんですよ、あの子」

「……何言ってんだお前」

 岩野は嬉しそうに言った。「だって、なんか似てましたもん」


「お前俺が一人で修学旅行のリベンジをするような陰キャだって言いたい?」

「え、違うんですか」

 岩野の質問返しはあまりに無邪気で、安見の鼻の奥がつんとした。やっぱりそう見えるんだ、と。


「ていうかそもそも俺ここにいるんだから、学ラン着て現れるわけないだろ」

「それはそうなんですが」


 岩野はうーん、と首を傾げた。


「やっぱり安見さんのような気がするんだよなあ」

「するんだよなあ、じゃねえんだよ」

「一人ってところがかわいそうでした」

「岩野、もう追い詰めないでやれ」


 かわいそうという一語に、大滝はフォローせざるを得ない。かわいそうだから。


「は? 追い詰められてねーし」


 安見が強がっているのは明らかで、もう見ていられないくらいだった。
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