リサイクルショップ おおたき

「CoCo壱美味いですよね。俺も好きです」

 翌日早速出勤した安見は、そんなことを言った。

「いいよね、カレー」

 CoCo壱美味かったなあ、と考えていた大滝は不気味に思ったが、なんでそんなすごい能力をくだらないことに使っているんだという疑問が不気味を上回った。
 
「かえって使い所なんかないものですよ。無駄だし不気味ですから」

 わかってるならやめろよ。

「店長こそ、言いたいことは言葉で伝えてください」

 それにしても、と安見はぐるりと店内を見渡した。

「客、来ませんね」

「客って言うな、お客様だろうが。それにもしかしたらいるかもしれないだろ、あのガラクタ……商品の死角に」

「今はっきりとガラクタって言いましたよね」

「言ってない。勘違いだ」

 大滝はしかしはっきりと店にあるものをガラクタだと思っていて、それはへんな能力みたいなやつを持っている安見にはびきびきに伝わっている。
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