明日もキミといられたら。
「ははっ。そんな冗談、お兄さん達には効かないよ?」

顔は笑っているけど目が笑っていない………


こういう時って普通、彼氏が来てくれるんだっけ…………

自分が危ない状況にも関わらず、なぜかそっちの方が気になってしまう………


だけど、辺りを見回しても私たち以外、人気0。


どうしよう………っ

確かにこんな状況で彼氏がくるなんてマンガ位だもんね…………

淡い期待をなくしてようやく自分が一大事なのに気づいた私。


「ほら行こう?」

私の腕を掴む力は強くなっていく。

叶くんっ………助けて…………っ


もう一度辺りを見回すと少し遠い方に叶くんがいた。

か、叶くんだっ…………

痛みより嬉しさの方が勝ってしまった私は叶くんに気づかれようと必死。

だけど、今の自分の状況的に無理だと秒で思った。

叶くんが気づいてくれないかな………

そんなこんなで数十秒。

パチッと叶くんと目があった。

叶くんは顔を酷く焦らせた感じがした。

5秒程見つめ合う私達。

先に目を反らしたのは叶くんで顔を曇らせて私に背を向けた。

な、なんで……………

次に酷く焦ったのは私。

せっかく助けてくれると思ったのに帰っちゃうの………?

そのまま公園を去る叶くん。

彼女がこんな危機的状況なのに助けてくれないの………?

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