明日もキミといられたら。
何故それを認識していながら恋なんてするのか………

不思議でならない。


『自分の好きな人と恋をするのが幸せ』だとか私は別に気にしない。


だってどこぞの御曹司と結婚したって関わらなければいい話。


なーにが『幸せ』だ。ただただ欲望を満たしたいだけじゃんか。

さっきのテレビにも吐き気が出そうになる。


イケナイ恋って分かってるから離れようとする……けれど忘れられない………


忘れられないんだったらさっさとクビにすればいいのに。


「ほんっとリア充とか滅びればいいのに。」



「お嬢様。そう言うことは言ってはいけませんよ。」


その声にビクッとなって後ろを振り向いた。


そこにいたのは私の執事の真野 葵衣(まのあおい)

「はぁ。なんだ、葵衣か。驚かせないでよ。」

「すみません。ノックしても応答がありませんでしたので。それでお嬢様、そろそろバイオリンのレッスンのお時間でございます。」


バイオリンなんてつまんないし面白くない。

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