明日もキミといられたら。
よーし、今の内にいっぱい問題解いて、笑未くんに凄いって言わせるんだからっ!

一気に集中モードの私。

だけど教科書を見た瞬間、その集中はどっかに消え失せた。

「こんなの見たってやっぱり何にも出来ないよ……」

ため息とともにそうこぼした。

「あれ、由賀野さん?」

とっさに声のした方に振り向いた。

そこにいたのは私と同じクラスの柳瀬くん。

あだ名はガリ君だった気がするっ………

確か、理由はガリ勉だったからって聞いたはずなんだけど………

ガリ勉くんが短縮されてガリ君になったんだっけ?

ってそんなことどうでもいいか………

「今、一人?」

「えっと、ほんとは笑未くんと一緒なんだけど、飲み物買いに行ってくれてて……」

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