狼×天然【未来編】
「今、家……」
《家っ?!家にいんの?!》
「…うん」
《何で!?同窓会もう始まってるよ!?実紅ちゃん来ないの!?》
いや……行きたいのは山々なんだけど……。
こっちの気も知らないで、隣で気持ちよさそうにスヤスヤと眠る舜をチラッと横目で見た。
「舜が疲れてか、寝ちゃったんだよね……」
《うそ?雨宮君が?》
「…うん」
だから……同窓会行きたいのは山々なんだけど、舜置いては流石に行けないし……。
あー…どうしよう。
久しぶりにみんなと会えると思って楽しみにしてたんだけどなぁ。
《じゃあさ、雨宮君置いてって、実紅ちゃんだけで来れば?》
「んー…、置いてくのはなぁ…」
《もし心配だったら、置き手紙でも書いといてけば?》
「…置き手紙かぁ」
そうか、その手があったか。
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