あなたとならどこまでも

上靴をぬごうとした時、リュックについてた

クマのぬいぐるみがなくなっていた

このクマは私の大事な...

「千歳!ごめん!先帰って」

私はそう言って無心で走った

1回も振り返らずに教室まで戻ってきた

いつぶりにこんなに走ったのだろうか?

息を整えて教室の扉に手をかけると




「光輝君って彼女いるの?よかったら付き合わない?私モテるんだよ」

まじか、告白現場とか初めて見たんだけど

「ごめん、モテるとか関係ないし俺初恋もまだなんだよねー、だから無理ごめん」

そうハッキリ言っていた

だって、七瀬さんが成川光輝に告白していたか

らだ。さっきの雰囲気だと付き合ってもおかしく

なさそうだったからちょっと意外だった(?)


ガラガラー

教室の扉が開かれ成川光輝と目が合った

今日何回目だろうか?

「あ...これは、違くて
わ、忘れ物を取りにきただけで盗み聞きしてた訳ではありません」

自分でも分かるくらいだんだん声が小さくなった

きっと怒ってると思い顔を上げることができない

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