あなたとならどこまでも

「アハハっ、忘れ物って言うか落し物でしょ?
はい、これさっき落としてたから拾っといたよ」

よかった、どうやら怒ってはないみたい


「ありがとうございます!!」

クマが手元に返ってくるとホコリがついていた

ので払った

「このクマってなんでこんなにボロボロなの?
大切な物なのは見たら分かるけど...」

なんでって言われても理由はたった1つ

でも、理由を伝えてしまうと3年前と同じことが

起きてしまう。私の人生を狂わせたことが。

そう思うと怖くて何も言えない

だんだん呼吸の仕方も分からなくなる

「ごめん、桜花さん。特別な理由があるんだよね?足震えてるよ、怖かったよね。ごめん」

違う、違うよ...

言いたいけど声が出ない

苦しい






そして視界が真っ暗になった


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