日直当番【完結】
アブナイ放課後
次の日、あの窓ガラスにはガムテープで段ボールが貼り付けられていた。それは私と進藤くんの手によって貼り付けられたものだ。貼り付けている最中、進藤くんは「そこの張り方が甘いです」とか「隙間があります」とか「ガムテープの長さが足りません」とかいちいち小うるさかった。思い出すだけでもムカついてくる。朝っぱらから気分は最悪だ。
「おっはよー神崎ぃ」
「皆川…」
私の気分とは裏腹に、隣の席の皆川がハイテンションで話しかけてきた。
「あんたが昨日休んだせいで進藤くんと日直になっちゃったでしょ!?どうしてくれんの」
「ほんっとごめん。なんか急に熱出ちゃってさ。でも今は全然元気~」
「『全然元気~』じゃないよ。もう絶対進藤くんと日直やりたくないもん」
「昨日は僕にひどいことをしておいてよく言いますね」
「うわあ!」
皆川の後ろから突然進藤くんの声がしたのでびっくりした。今来たところみたいだ。
「おまえ何したん?」
「ちょっとスネ蹴っただけだよ」
「どこがちょっとですか。蹴られたところがアザになりましたよ。人の親切を踏みにじった上にその態度。いかがなものかと思いますが」
皆川が進藤くんに背を向けて、私に小声で囁いた。
「なんで蹴ったんだよ」
「だってあいつの態度ムカつくんだもん」
「その気持ちはよーく分かる。けどな、手は出しちゃまずいだろ。いや足か。まぁとりあえず謝っといた方がいいんじゃないの?」
「そりゃそうかもだけど…」
ちらりと進藤くんの顔を見ると、進藤くんはあくまで無表情のまま私を見ていた。その目は明らかに私を挑発していた。ムカッ。
「絶っ対謝んない!」
私は憎々しげにそう言い放つと前に向き直った。「何言ってんだよバカ!」と小声で叫ぶ皆川を視界の端において、ただ黒板を見つめていた。
「おっはよー神崎ぃ」
「皆川…」
私の気分とは裏腹に、隣の席の皆川がハイテンションで話しかけてきた。
「あんたが昨日休んだせいで進藤くんと日直になっちゃったでしょ!?どうしてくれんの」
「ほんっとごめん。なんか急に熱出ちゃってさ。でも今は全然元気~」
「『全然元気~』じゃないよ。もう絶対進藤くんと日直やりたくないもん」
「昨日は僕にひどいことをしておいてよく言いますね」
「うわあ!」
皆川の後ろから突然進藤くんの声がしたのでびっくりした。今来たところみたいだ。
「おまえ何したん?」
「ちょっとスネ蹴っただけだよ」
「どこがちょっとですか。蹴られたところがアザになりましたよ。人の親切を踏みにじった上にその態度。いかがなものかと思いますが」
皆川が進藤くんに背を向けて、私に小声で囁いた。
「なんで蹴ったんだよ」
「だってあいつの態度ムカつくんだもん」
「その気持ちはよーく分かる。けどな、手は出しちゃまずいだろ。いや足か。まぁとりあえず謝っといた方がいいんじゃないの?」
「そりゃそうかもだけど…」
ちらりと進藤くんの顔を見ると、進藤くんはあくまで無表情のまま私を見ていた。その目は明らかに私を挑発していた。ムカッ。
「絶っ対謝んない!」
私は憎々しげにそう言い放つと前に向き直った。「何言ってんだよバカ!」と小声で叫ぶ皆川を視界の端において、ただ黒板を見つめていた。