日直当番【完結】
「神崎さん、何か忘れてないかな?」
朝のSHRのあと、池上先生がニコニコしながら私の机の前にやって来た。その笑顔に裏を感じてゾクッとする。
「何かって…あ」
小論文。
「今日の放課後までね。神崎さんひとりだけだよ」
「はぁい…」
あのあと放心状態でそのまま家に帰ってきたもんで、小論文ことはすっぽり忘れていた。もとはといえば進藤くんが…。じろりと斜め後ろの進藤くんを睨むと、進藤くんはすぐに気づいて目が合ってしまった。ドキッとして目を逸らし、勢いで机に額を打ち付けた。
「何やってんだおまえ」
「みなかわぁ。私を哀れな女だと罵ってくれぇ」
「は?ああ、小論文のことか?ちょっとならアドバイスすっぞ?」
違うよ皆川。そっちじゃないよ。でもせっかくだから教えてくれ皆川。
「なんか喋れよ」
「今テレパシー送ったでしょ。今は声も出す気力がないの」
「そんなにヘコむことか?」
だからそっちじゃないって皆川。
昨日は進藤くんの裏の顔を見てしまったような気がした。あんなの、絶対反則だ!!何が仕返しよ!乙女心を弄びやがって!真面目なふりしてただのエロ魔人じゃないか!!
朝のSHRのあと、池上先生がニコニコしながら私の机の前にやって来た。その笑顔に裏を感じてゾクッとする。
「何かって…あ」
小論文。
「今日の放課後までね。神崎さんひとりだけだよ」
「はぁい…」
あのあと放心状態でそのまま家に帰ってきたもんで、小論文ことはすっぽり忘れていた。もとはといえば進藤くんが…。じろりと斜め後ろの進藤くんを睨むと、進藤くんはすぐに気づいて目が合ってしまった。ドキッとして目を逸らし、勢いで机に額を打ち付けた。
「何やってんだおまえ」
「みなかわぁ。私を哀れな女だと罵ってくれぇ」
「は?ああ、小論文のことか?ちょっとならアドバイスすっぞ?」
違うよ皆川。そっちじゃないよ。でもせっかくだから教えてくれ皆川。
「なんか喋れよ」
「今テレパシー送ったでしょ。今は声も出す気力がないの」
「そんなにヘコむことか?」
だからそっちじゃないって皆川。
昨日は進藤くんの裏の顔を見てしまったような気がした。あんなの、絶対反則だ!!何が仕返しよ!乙女心を弄びやがって!真面目なふりしてただのエロ魔人じゃないか!!