日直当番【完結】
静かな車内にヘッドフォンから漏れる音楽、誰かの大きなくしゃみ、学生同士の小さな話し声、隣で聞こえてくるのは本のページをめくる音と進藤くんのゆったりとした呼吸音。眠気を誘うには充分な環境だ。
一瞬意識が飛んでふらりと進藤くんの肩に寄りかかってしまった。
「あっごめんっ」
思ったより大きな声を出してしまったのに気づき、口を手で覆った。
「寝ていても構いませんよ。どこで降りるんですか?」
「西尾」
「すごい奇遇ですね。僕も西尾です。着いたら起こしますよ」
「……私、寝ないから」
姿勢を正して真っ直ぐ正面を見た。
……うぅ、ヤバい、まぶたにおもりが乗っかってる。少しだけ目をつむろう。少しだけ…………。
さっき進藤くんの肩に寄りかかってしまったときに少し間が狭まったのか、呼吸をする度に肩が触れ合う。
なんとなく進藤くんの呼吸のリズムに自分の呼吸を重ねてみた。
だんだんと心地良くなってくる。
ゆっくりと時間が流れていく。
私の意識は吐息に紛れて消えていった。
一瞬意識が飛んでふらりと進藤くんの肩に寄りかかってしまった。
「あっごめんっ」
思ったより大きな声を出してしまったのに気づき、口を手で覆った。
「寝ていても構いませんよ。どこで降りるんですか?」
「西尾」
「すごい奇遇ですね。僕も西尾です。着いたら起こしますよ」
「……私、寝ないから」
姿勢を正して真っ直ぐ正面を見た。
……うぅ、ヤバい、まぶたにおもりが乗っかってる。少しだけ目をつむろう。少しだけ…………。
さっき進藤くんの肩に寄りかかってしまったときに少し間が狭まったのか、呼吸をする度に肩が触れ合う。
なんとなく進藤くんの呼吸のリズムに自分の呼吸を重ねてみた。
だんだんと心地良くなってくる。
ゆっくりと時間が流れていく。
私の意識は吐息に紛れて消えていった。