日直当番【完結】
「げほっげほげほっ。はぁ…」
机に置かれた紙袋を目の前にして無意味にため息。紙袋の中には昨日進藤くんから借りた服が入っている。
「神崎、マスクなんかしてどうした?風邪引いたのか?」
皆川がニコニコして話しかけてきた。
「うん。昨日傘忘れて雨に打たれた」
「だっせー。天気予報ちゃんと見とけよ。今日も雨降るぞぉ」
「うそ!」
「うっそー。今日は1日晴天ナリー」
「くだらな…」
不意に斜め後ろからガタガタと椅子を引く音が聞こえた。立ち上がって振り向くと、進藤くんもマスクをしていた。私は進藤くんに紙袋を差し出してこそっとお礼を言った。
「進藤くん、昨日の服、ありがと」
「いいえ」
「あのぉもしかして進藤くんも風邪引いちゃった?」
「はい。これも全部神崎さんのせいです。どうしてくれます?」
うぅっ。マスクのせいで進藤くんの表情が読み取れない…。
「あれれー?」
皆川が下から私たちを覗き込んだ。
「もしかしておふたりさん。もしかしてぇ?」
彼は指をさして交互に私たちの顔を見比べた。
「ちっがうよ。昨日制服濡れちゃったから服を貸してもらっただけだよ」
「それだけじゃないでしょう。フラフラのあなたを僕の家で介抱してあげたじゃないですか」
机に置かれた紙袋を目の前にして無意味にため息。紙袋の中には昨日進藤くんから借りた服が入っている。
「神崎、マスクなんかしてどうした?風邪引いたのか?」
皆川がニコニコして話しかけてきた。
「うん。昨日傘忘れて雨に打たれた」
「だっせー。天気予報ちゃんと見とけよ。今日も雨降るぞぉ」
「うそ!」
「うっそー。今日は1日晴天ナリー」
「くだらな…」
不意に斜め後ろからガタガタと椅子を引く音が聞こえた。立ち上がって振り向くと、進藤くんもマスクをしていた。私は進藤くんに紙袋を差し出してこそっとお礼を言った。
「進藤くん、昨日の服、ありがと」
「いいえ」
「あのぉもしかして進藤くんも風邪引いちゃった?」
「はい。これも全部神崎さんのせいです。どうしてくれます?」
うぅっ。マスクのせいで進藤くんの表情が読み取れない…。
「あれれー?」
皆川が下から私たちを覗き込んだ。
「もしかしておふたりさん。もしかしてぇ?」
彼は指をさして交互に私たちの顔を見比べた。
「ちっがうよ。昨日制服濡れちゃったから服を貸してもらっただけだよ」
「それだけじゃないでしょう。フラフラのあなたを僕の家で介抱してあげたじゃないですか」