日直当番【完結】
「あーあ1時間目から日本史とかないわー」
どうでもいいようなひとりごとを呟いた。あーあ、日本史嫌い。
チャイムが鳴ると同時に先生が教室に入ってきた。
「授業始めまーす」
日本史の荒川先生はゴリラみたいにごついけどおもしろくていい先生だ。だけど日本史は好きになれない。
「早速10問テストいきまーす。みんな勉強してきたか?」
10問テスト…。毎回授業の前に行われる小テストだ。事前に100問書かれた日本史の問題のプリントを渡されて、1回の授業につき10問ずつ出題される。100問全部終わったら100問テストが待っている…。
昨日のうちに勉強はしておいたはずなのに、今ではほとんど頭の中に残っていない。私の記憶力のなさに失望する。
前の席からプリントが回ってくる。
……はい分からなーい。
隣を横目で見ると進藤くんは一心になってカリカリと問題を解いている。頭のいいやつはうらやましいぜ。
あ、そうだ。
「進藤くん、『ユーウツ』って漢字で書いてよ。解答欄の下に」
小声で進藤くんに囁いた。
「いいでしょう」
彼は少しだけ口角を上げて余裕の笑みを浮かべた。
どうでもいいようなひとりごとを呟いた。あーあ、日本史嫌い。
チャイムが鳴ると同時に先生が教室に入ってきた。
「授業始めまーす」
日本史の荒川先生はゴリラみたいにごついけどおもしろくていい先生だ。だけど日本史は好きになれない。
「早速10問テストいきまーす。みんな勉強してきたか?」
10問テスト…。毎回授業の前に行われる小テストだ。事前に100問書かれた日本史の問題のプリントを渡されて、1回の授業につき10問ずつ出題される。100問全部終わったら100問テストが待っている…。
昨日のうちに勉強はしておいたはずなのに、今ではほとんど頭の中に残っていない。私の記憶力のなさに失望する。
前の席からプリントが回ってくる。
……はい分からなーい。
隣を横目で見ると進藤くんは一心になってカリカリと問題を解いている。頭のいいやつはうらやましいぜ。
あ、そうだ。
「進藤くん、『ユーウツ』って漢字で書いてよ。解答欄の下に」
小声で進藤くんに囁いた。
「いいでしょう」
彼は少しだけ口角を上げて余裕の笑みを浮かべた。