日直当番【完結】
「進藤くんてバスケうまいんだね」
体育が終わって教室に戻ったあと、隣で制服に着替えている進藤くんに言った。
ちなみにこの学校に更衣室はなく、体育のときは男女ともに教室で着替えている。そんなもんだから、肌着を取り換えるときなんかはトイレで着替える人もいる。教室はみんなの汗の匂いと制汗剤や汗拭きシートの匂いが混ざって、体育終わり特有の独特な匂いが立ち込めている。
「バスケくらい、体の重心、腕の角度や力加減等、ココで考えれば簡単なことです」
進藤くんは自分の頭のこめかみを人差し指でとんとんと差した。
「サッカーだろうと野球だろうと同じようなものです。ルールさえ分かっていればそれなりにできます」
「相変わらず嫌味なやつだなあ。理屈では分かっていても、運動神経がなければできないよ。しかも眼鏡ないのに」
「僕は頭だけではないってことです。眼鏡がなくても、人がどこにいてどんな動きをしているのかくらいはだいたい分かるので、あまり支障はありません。そもそもバスケみたいな接触プレーのスポーツのときは眼鏡を外しますから」
「あそうなの。シャツ着替えてこよー」
体育が終わって教室に戻ったあと、隣で制服に着替えている進藤くんに言った。
ちなみにこの学校に更衣室はなく、体育のときは男女ともに教室で着替えている。そんなもんだから、肌着を取り換えるときなんかはトイレで着替える人もいる。教室はみんなの汗の匂いと制汗剤や汗拭きシートの匂いが混ざって、体育終わり特有の独特な匂いが立ち込めている。
「バスケくらい、体の重心、腕の角度や力加減等、ココで考えれば簡単なことです」
進藤くんは自分の頭のこめかみを人差し指でとんとんと差した。
「サッカーだろうと野球だろうと同じようなものです。ルールさえ分かっていればそれなりにできます」
「相変わらず嫌味なやつだなあ。理屈では分かっていても、運動神経がなければできないよ。しかも眼鏡ないのに」
「僕は頭だけではないってことです。眼鏡がなくても、人がどこにいてどんな動きをしているのかくらいはだいたい分かるので、あまり支障はありません。そもそもバスケみたいな接触プレーのスポーツのときは眼鏡を外しますから」
「あそうなの。シャツ着替えてこよー」