日直当番【完結】
「それがマジだったら決定的じゃん!進藤くんってあの顔で意外と大胆ムッツリなんだ~」
「え~でも想像できなくない?進藤くんって一生童貞そうな顔してんもん。進藤くんと付き合うとか、相当物好きだよ」
「めっちゃ分かるそれ」
「つか早く行かないと授業始まる!」
「いこいこー」
そして彼女たちは去って行った。私はいささかの気まずさを感じながら、誰もいないことを確認してこっそり個室を出た。教室に戻ったのは授業が始まるギリギリだった。嫌でも隣の席の進藤くんが目に入る。進藤くんは既に次の英語の準備をしていて、本を舐めるように顔を近づけて読んでいた。さっきの子たちの話から妙に意識してしまう…。
ありえん。私は進藤くんなんかと付き合うわけないじゃない。誰だそんな噂流したヤツは。あの進藤くんが恋愛に興味がありそうには見えないし、私もそんな気ないからね?私と進藤くんはただのクラスメイトでしょうが。ただのクラスメイト、ただのクラスメイト、ただの…――――。
「神崎さん」
ビクッ。
「ノート、書いてくれませんか。授業始まっています」
「あ、ご、ごめん」
しまった。私は頭を左右に振って邪念を振り払い、ノートに板書を写し始めた。その後も進藤くんの視線に怯えて居眠りすることさえ許されず、2時間目の体育以外、一日気を張りながらノートに板書を写すことになった。
「え~でも想像できなくない?進藤くんって一生童貞そうな顔してんもん。進藤くんと付き合うとか、相当物好きだよ」
「めっちゃ分かるそれ」
「つか早く行かないと授業始まる!」
「いこいこー」
そして彼女たちは去って行った。私はいささかの気まずさを感じながら、誰もいないことを確認してこっそり個室を出た。教室に戻ったのは授業が始まるギリギリだった。嫌でも隣の席の進藤くんが目に入る。進藤くんは既に次の英語の準備をしていて、本を舐めるように顔を近づけて読んでいた。さっきの子たちの話から妙に意識してしまう…。
ありえん。私は進藤くんなんかと付き合うわけないじゃない。誰だそんな噂流したヤツは。あの進藤くんが恋愛に興味がありそうには見えないし、私もそんな気ないからね?私と進藤くんはただのクラスメイトでしょうが。ただのクラスメイト、ただのクラスメイト、ただの…――――。
「神崎さん」
ビクッ。
「ノート、書いてくれませんか。授業始まっています」
「あ、ご、ごめん」
しまった。私は頭を左右に振って邪念を振り払い、ノートに板書を写し始めた。その後も進藤くんの視線に怯えて居眠りすることさえ許されず、2時間目の体育以外、一日気を張りながらノートに板書を写すことになった。