奪われたので、奪い返すことにしました【年齢制限版】
「すまない、スピカ……地味で真面目で面白味がなくて……ガチガチに黒髪をまとめて眼鏡をしている、教育ママのようなスピカを……どうしても女として見れないんだ――」
婚約者だったデネヴが、別れ際に言ってきた言葉だ。
彼の屋敷に遊びに行ったところ、なんと部屋に別の女を連れ込んでいた。あげく、裸で交わりあっている姿を見せつけられたのだ。
精神的苦痛はすさまじかった。
親同士の決めた政略結婚だったとは言え、少なからずデネヴとの幸せな結婚生活を夢見ていたわたしは、とてもショックで数日間寝込んでしまった。
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