空よりも高く海よりも深く
そんな時だった、トントン。
肩をたたかれたほうを見ると、そっとノートを差し出された。
綺麗な時で、午前11時と書いてあった。
「午前11時」
「お、早いな。正解。ここはテストに出すからみんなできるようにな。」
助かった、。
無我夢中でノートを見たけど、隣の櫻井さんのノートか。
「ありがとう。」
「どういたしまして、食費に1000円は多いと思うよ。」
「は、恥ずかしい。」
「あはは、寺本くんって、面白いね。授業中に真面目な顔してそんなことしてるんだもん。見た時笑いそうになっちゃったよ。」
「いや、その、あんまり勉強とか好きじゃないし。でも、授業中寝るのはなんか申し訳ないし。」
「その真面目だけど、遊びたい欲を抑えない感じ、ほんとに面白い。」
「そんなに笑うことないじゃん。」
「照れてる〜。」
そのあと、こんな風に他愛もない話をしていたらいつの間にか授業が終わっていた。
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