理想の恋愛    〜高校生編〜
「で、何?」
「お礼を言いたくて。」
「あっ、それでわざわざ?」
「あっ、そうです。」
「別にいいのに。」
「これ、もらってください。お礼の品です。気に入らなかったら捨ててもいいんで。」
「ありがとう。」
「いえ。では。」
 次の電車を待って帰ろうと思い、振り返って歩き出した。

「あっ、ちょっと待ってよ。」
「せっかくなら、お茶でもしようよ。」
「え?」
「忙しいなら別にいいけど。」
「忙しくないです。行きます。」
 大きい声で言ってしまった。
「あはは。」
 すごく笑われた。
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