理想の恋愛    〜高校生編〜
 夕食の時、母に言われた。
「今日、くるみ学校から帰ってきてから変だよ。ずっとニヤついてる。」
「そんなことないよ。」
「いいことあった?」
「何もないよ。」
「そう?」
「そうだよ。」

『私、そんなにニヤついてたんだ。コワッ。』
 鏡を見て、少し驚いた。

 嬉しくてなかなか眠れなかった。
 
 次の日の朝、初めて寝坊した。
「ヤバっ。」
 母はもう家を出てて、遅刻ギリギリだった。
 
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