理想の恋愛    〜高校生編〜
 すると、前の席のはじめくんが声をかけてきた。
「俺も電車。どっち方面?あっ、俺、斎藤肇。よろしく。」
 軽い感じだった。
「上山市。わかる?」
「わかる。俺2個手前の下山町。
 市には負けるわぁ。町だもん。」

「それ、どうでもよくねぇ?」
 左隣のしんくんだった。
「どうでもよくないよ。町は市にいつ乗っ取られるかビクビクよ。」
「あ、俺は、小野寺慎。はじめと同小同中。
 よろしく。」
 これがしんくんとの出会いだった。
「私、佐々木菖蒲。よろしく。」
「私、椎名ありさ。よろしく。」
 みんなで自己紹介して、話すようになった。
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