夢でもいいから あなたに会いたい






「で、なんで僕の席に姫野ちゃんの友達らしき人が座ってるのかな?」

はい?

ホントに疑問そうな顔で聞いてますけど紺野くん。

そこはあなたの席ではないですよ。





豆鉄砲を食らったように固まる唯ちゃんの代わりに答える。


「なに言ってるんですか。ここは唯ちゃんの席ですよ。」


ん?で、なんで紺野くんも豆鉄砲を食らったような顔をするわけ……

他の女子も紺野くんがこんな顔になったのは一度もないらしくかわいいーって叫んでる。

そんなに紺野くんにとっては珍しい顔をすることなの?

だって、ここは唯ちゃんの席だよ。



「……あの、どうしたんですか?」


固まりすぎだろって突っ込みたい気持ちを押さえて聞くと


「あぁ、うん。そうだった。こっちの設定ではそうなってるのか……」


「えっ、なんて?」


「ん?何にも言ってないけど?」



ぶつぶつ小さな声でいうからわかんなかったよ。

えっ、でも設定って聞こえた気がする。なんだろ。ま、よいとしよう。



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