夢でもいいから あなたに会いたい



「おせーよ」


はい、1発目から文句を言われちゃいました。てへへ。

周りには王子様ぶってるので顔は笑顔のまま……

はっ、ホントに性格が悪い。

いや、性格は悪くないのかのしんないけど、裏表がありすぎて…怖い。



「来ないかと思ったじゃん……」

「えっ」


一瞬だけさみしそうな顔をしていた気がするんだけど、瞬きをしているうちにその表情は奥に隠れてしまった。

なんだったんだろう。




まあ、でも、

「約束したじゃん。」


そう自分で言って気づく。あれ、約束したのって夢じゃなかったっけ?

なんで私は夢の中の約束でここに来てるの?

あれ、でも今紺野くん、遅いって言ったよね。

約束してたから遅いって言ったんじゃ……

でも、約束したのは夢の中だし……


頭の中が堂々巡りを始めてキャパオーバーって叫んでるんだけど!


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