ゆるふわな君の好きなひと
「……っ。ふぇーっ……」
膝から力が抜けて、身体が床に崩れ落ちる。
情けない泣き声と一緒に、涙が溢れてきた。
声を出した泣くことなんて、最近はもうめったになかったのに。
身体の奥のほうから、悲しくて痛い感情が込み上げてきて、涙が溢れて止まらない。
「え、青葉さん? どうしたの?」
保健室の入り口に座り込んで泣いていたら、職員室から戻ってきた大野先生がびっくりして声をかけてきた。
「大丈夫? また具合悪くなったの?」
事情を知らない大野先生が、心配して優しく背中を撫でてくれる。
だけど、優しくしてもらえばもらうほど胸は痛くて。わたしの涙はなかなか止まらなかった。