ゆるふわな君の好きなひと


「月曜の体育ってさ、五限目じゃん? 昼休みにメシ食ってお腹いっぱいなのに、急に走り回ったり、はしゃいだりできなくない? 体育のほうの設定時間が間違ってると思うんだよね」

「わからなくもないけど……。それでも、みんなちゃんと参加してるよ」

「それにさー、最近寒いじゃん。全然、外に行きたくない」

「わたしだって寒いけど……。でも、授業だってば……」

 グダグダと言い訳するおれを、青葉が呆れ顔で見下ろしてくる。

 青葉が話しながら少し動くたびに、ダークブラウンの真っ直ぐな髪が肩のあたりで揺れていて。

 青葉の顔をぼーっと見上げながら、触りてぇなーと思った。

 青葉の髪はいつもつやつやしていて、いい匂いがして、すごくさらさらしているのだ。


「もうすぐ予鈴なるよ。次の授業は出るよね?」

「んー、どうしよ……」

 午後の授業は、ついでに寝潰そうかなーって思ってたけど。

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