ゆるふわな君の好きなひと
由利くんが自分からわたしに絡んでくるのは、わたしのことを眞部くんと同等なものだと認識されているから。
テスト範囲がわからなかったら教えてあげたり、ケガをしたら絆創膏を貼ってあげたり。
わたしは、眞部くんが不在のときの保護者代理。
由利くんの特別な存在ってわけじゃない。
そのことを気付かされてしまうと、ガッカリしたような、拍子抜けしたような。なんだか少し複雑。
わたしも結局、他の女子達と同じで、由利くんの気まぐれな態度に勝手に期待させられているだけなのかもしれない。